『これは映画ではない』ニュースブログ

反体制活動により「20年間の映画製作禁止」となった映画監督、ジャファール・パナヒ。「映画」をつくったら即刻逮捕。だから、「これは映画ではない」。9月22(土)より、シアター・イメージフォーラムにて独占ロードショー!

コーエン兄弟から、スコセッシ、ワイズマンまで。パナヒ解放を訴える世界の映画人情報「FREE PANAHI!」をアップしました。

■「Free Panahi」はこちらのサイトから署名できます。

 

<世界の映画人の動き>

 ■2010年3月にパナヒ監督が拘束された事実を受け、4月、アメリカの映画製作者たちはパナヒ監督の解放を求めてイラン政府に嘆願書を提出。嘆願書の全文と署名者は以下の通り。

 

嘆願書:ジャファール・パナヒの解放

『白い風船』『チャドルと生きる』『クリムゾン・ゴールド』などの受賞作で国際的に高く評価されるイラン人監督、ジャファール・パナヒが、3月1日、私服の治安部隊によって自宅を襲撃され、拘束されました。それ以来、彼はテヘランの悪名高いエビン刑務所に拘留されています。

 

パナヒ氏の妻からの最近の手紙は、夫の心臓の状態についての深い懸念を表明し、彼が小さな房に移されたことに触れています。パナヒ氏の映画は過去10年にわたりイランで上映が禁止されており、彼は結果的にこの4年間、仕事の機会を失っています。昨年10月、彼のパスポートは没収され、彼は出国を禁止されました。拘束当初、イスラム共和国当局者は"不特定の犯罪"を科していましたが、今や当局は具体的に映画監督としての彼の仕事に関わる罪を告発しています。

 

我々(署名者)は、仲間の映画監督との連帯に立ち、この拘留を非難し、イラン政府に対し、直ちにパナヒ氏を解放することを強く要求します。

 

世界映画におけるイランの貢献は正当に評価され、それは海外にいる我々をも勇気づけ、我々は彼らと彼らの物語を尊敬し、愛してきました。いかなる場所のアーティストと同様に、イランの映画製作者は祝福されるべきであり、検閲され抑圧され投獄されるべきではありません。

 

(署名者)

ポール・トーマス・アンダーソン|ジョエル&イーサン・コーエンフランシス・コッポラジョナサン・デミロバート・デ・ニーロカーティス・ハンソンジム・ジャームッシュ|アン・リー|リチャード・リンクレーター|テレンス・マリックマイケル・ムーアロバート・レッドフォードマーティン・スコセッシジェームズ・シェイマス|ポール・シュレーダー|スティーヴン・ソダーバーグスティーヴン・スピルバーグオリヴァー・ストーンフレデリック・ワイズマン

 

嘆願組織委員会:ジャムシード・アクラミ、ゴドフリーチェシャー、ジェム・コーエン、ケント・ジョーンズ、アンソニー・カウフマン

 

■2010年5月のカンヌ国際映画祭では、イランのアッバス・キアロスタミ監督作『トスカーナの贋作』で最優秀女優賞を受賞したフランスの女優ジュリエット・ビノシュが、そのセレモニーで、パナヒ監督の名前を書いたカードを掲げ、イラン政府に抗議し、「芸術家である事、インディペンデントである事を罪とされているのです」と語った。キアロスタミ監督もパナヒの拘束を「芸術への攻撃である」と非難。審査委員長を務めたティム・バートン監督も、フランス政府、アムネスティ・インターナショナルとともにパナヒの解放を求める声明を発表。

 

■2010年12月、アムネスティ・インターナショナルによるパナヒ解放の嘆願書に、ショーン・ペンポール・ハギスマーティン・スコセッシハーヴェイ・ワインスタインモフセン・マフマルバフらが署名。

 

■2011年10月、ショーレ・アグダシュルー、シリン・ネシャト、バフマン・ゴバティ、ババク・パヤミ、モフセン・マフマルバフら海外在住イラン映画人 21名が抗議声明を発表。