シネマの週末・トピックス:これは映画ではない _毎日新聞
「オフサイド・ガールズ」などで数多くの映画賞に輝きながらも、反体制的活動をしたとして懲役6年、映画製作禁止20年ほかの信じがたい刑を宣告されたイランのジャファール・パナヒ監督。彼が自宅軟禁中の2011年3月に撮影し、USBメモリーで海外に持ち出した作品である。
弁護士との電話で裁判の状況について話し込んでいたパナヒが、ある脚本をカメラの前で読み始める。映画製作は禁止だが、これなら違反にならないだろうと。記録映画とフィクションの境界が曖昧な映像世界に錯綜(さくそう)する過酷な現実とユーモア。終盤には映画的としかいいようのない意外なスリルが待ち受け、苦境を逆手に取ったパナヒの才気と気骨に驚かされる。
9月21日
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